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2022年5月16日付 2886号

1~3月期は燃料高騰分の転嫁進まず景況感が大幅悪化 全ト協

 全日本トラック協会(坂本克己会長)は11日、2022年1~3月期の景況感(第117回速報)を公表。業界の景況感は、輸送量の増加や運賃水準の改善が見られるものの、燃料価格高騰分が転嫁されず運送原価が増大したことから、マイナス44・0となり、21年9~12月期の前回調査より23・0ポイントの大幅悪化となった。

 実働率は、マイナス12・9と前回調査に比べ5・0ポイント悪化。実車率はマイナス16・5で8・8ポイント悪化。採用状況はマイナス8・2で8・9ポイント低下し、雇用状況(労働力の不足感)は67・2で5・0ポイント上昇したことから不足感は強くなった。
 所定外労働時間は、マイナス23・0で0・9ポイント増加、貨物の再委託(下請け運送会社への委託割合)は、マイナス3・7で0・2ポイント減少した。

 一般貨物の輸送数量は1・8で8・3ポイント改善、運賃・料金の水準はマイナス0・4で1・3ポイント改善し、売上高は3・1で4・8ポイント改善した。営業利益は燃料高騰の影響を受けマイナス58・0と10・8ポイントの悪化。

 宅配貨物の輸送数量は22・2で10・1ポイント改善。運賃・料金の水準は19・4で9・1ポイント改善したことから、売上高は16・7で13・3ポイントの改善。営業利益はマイナス13・9で1・8ポイント悪化した。

 宅配以外の特積み貨物の輸送数量はマイナス12・1で26・1ポイント改善。運賃・料金の水準は1・5で13・9ポイント改善したことから、売上高は7・6で27・2ポイント改善した。営業利益はマイナス39・4で3・0ポイント悪化した。

 今後の見通しは、実働率がマイナス16・3で3・4ポイント悪化、実車率はマイナス14・4で2・1ポイント改善する見込み。採用状況はマイナス5・2で3・0ポイント上昇するが、雇用状況は75・7と8・5ポイント上昇し、労働力の不足感が強くなると見込んでいる。一般貨物の今後の見通しは、輸送数量が1・0で0・8ポイント悪化するものの、運賃・料金の水準は9・8で10・2ポイント改善、売上高は0・0で3・1ポイント悪化、営業利益はマイナス61・8で3・8ポイント悪化する見込み。

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ワン・ヤマトの意識持ち法人領域さらに強化 ヤマトHD栗栖副社長が決算会見で強調

 ヤマトホールディングス(長尾裕社長)の栗栖利蔵副社長執行役員は5月10日、電話会見で2022年3月期通期連結決算の内容を説明した(決算概要は5面、セグメント別業績は左下欄参照)。

 中期経営計画「Oneヤマト2023」の初年度となる22年3月期は、法人営業・アカウントマネジメントの強化など収益構造改革と、ラストマイルキャパシティの拡大などコスト構造改革に取り組んだ。長引くコロナ禍でEC需要の成長も継続し、宅急便取扱個数が前期比8・5%増の約22億7千万個と過去最高を記録。

 リテール部門で小口法人顧客の増加により108億円、法人部門でEC需要の取り込みや国際輸送ニーズへの対応、サプライチェーンソリューションの進展等により789億円の増収を達成した反面、営業費用はEC物流ネットワークの構築などに伴い委託費が219億円増加したことなどにより、増収減益の内容となった。当期純利益では、ヤマトホームコンビニエンスの株式売却損などで課税所得を縮小させたことにより、過去最高益を記録した21年3月期並みを確保した。宅急便全体の単価は15円減の614円、ネコポスを除く宅急便単価は4円減の700円。

記事全文は電子版から。

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