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2024年4月15日付 2976号

新たな価値提供に向け貨物専用機を就航 成田空港でセレモニー ヤマトHDとJALグループ

初便を前に参加者が記念撮影

 ヤマトホールディングス、日本航空(JAL)、JALグループの格安航空会社(LCC)スプリング・ジャパンの3社は11日、千葉県成田市の成田空港整備地区貨物上屋Bで、ヤマトグループの貨物専用機(フレイター)就航に伴う記念セレモニーを開催した。

 セレモニーでは冒頭、ヤマトHDの長尾裕社長、JALの赤坂祐二会長、スプリング・ジャパンの浅見達朗社長が主催者あいさつ。

 長尾社長は、予定どおり就航日を迎えることができたとして関係者に謝意を示した上で「フレイターの時間距離を縮める力を活用して、それぞれの地域産品の販路拡大と産業の発展に貢献し、新しい輸送モードとして広く利用いただけるスキームを構築したい。当社にとっては初めての空へのチャレンジであり、まずはJALグループと一緒に安全運航に取り組んだ上で、従来なかった付加価値を提供できるよう精進していきたい」と強調。

 赤坂会長は「ヤマトから相談を受けたのが2020年で、コロナ禍でどん底の状況だった。24年問題に真正面から取り組むヤマトの姿勢に感銘を受け、一緒に学びたいと考えた。それから4年の準備期間を経て今日にたどり着いたことは、非常に感慨深い」と語り、使用機材についても「小型機ながら貨物搭載量が多く、日本全国を飛び回ることができる。宅急便に最適な飛行機」と請け合った。

記事全文は電子版から。

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日本で「カーボンインセットプログラム」の提供開始 航空燃料SAF利用 NXHD

 NIPPON EXPRESSホールディングスは10日、持続可能な航空燃料SAFから得られる環境価値を購入し、顧客のサプライチェーンにおけるCO2排出量を削減できる航空輸送サービス「NX―GREEN 
SAF Program」の日本でのサービス提供を開始したと発表した。

 2023年7月にNX欧州でサービスをスタートした同プログラムは、NXグループが提供するすべての航空輸送サービスで利用できるカーボンインセットプログラム。

 SAFを利用した航空輸送は従来の化石燃料と比較して約80%のCO2排出量削減が可能。同プログラムは、NXグループが手配する全ての航空輸送サービスでの利用が可能で、利用する航空会社について制限がないサービスの提供は、日系フォワーダーでは初めてとなる。

 また、プログラムに参加する顧客には世界最大級の認証機関であるSGS社によって第三者検証が行われたCO2削減証書が発行され、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)やCDP(企業・都市の環境情報の調査・開示に取り組む国際的非営利組織)等が求める開示情報に利用できる。

 NXグループは、気候変動への対応として30年までに13年比でグループ全体のCO2自社排出量(SCOPE1,2)の50%削減、さらに50年までにカーボンニュートラル社会の実現への貢献(SCOPE1,2,3)を目標として掲げている。23年5月にはScience Based Targets initiative(SBTi)の認定取得に向けコミットメントレターを提出するなど、50年のカーボンニュートラル社会の実現に向けグループ一体となって取り組んでいる。

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