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2014年8月25日付 2531号

「荷主と物流事業者が連携したBCP策定促進に関する検討会」が第1回会合  国交省

 国土交通省は、東日本大震災で物流の寸断によってグローバルサプライチェーンや地域経済に大きな影響が出たことを踏まえ、「生産活動を行う荷主」と「物流を提供する事業者」が被災下で連携して物流戦略を策定するのに必要な協働体制を構築するため、「荷主と物流事業者が連携したBCP策定促進に関する検討会」を設置することを決め、28日に東京・霞が関の中央合同庁舎で第1回会合を開く。

 会議では、災害発生時に物流を早期回復するための荷主と物流事業者の連携のあり方や、早期回復の遅れの原因となる脆弱(ぜいじゃく)箇所の整理などを行うとともに、荷主と物流事業者が連携したBCP(事業継続計画)策定促進のためのガイドラインを策定する。
 
 ガイドラインの策定にあたっては、製造業、食品加工業、卸売業、小売業など産業分類別の物流体系の特徴や先進的な取り組み事例(ベストプラクティス)を整理。さらに、荷主と物流事業者がそれぞれに策定しているBCPの対策項目と、物流事業者や荷主に準備してほしい対策項目を整理した上で、荷主と物流事業者が物流体制を確保するためのBCPの対策項目について検討する。また、現状のBCPに不足する項目を追加するための荷主と物流事業者間の協議方法や物流事業者から「非常用発電装置の設置」「インタンクの確保」などの提案方法についても検討を行う。

 28日に第1回会合を開いた後、10月に第2回を開催、来年3月に第3回会合を開き最終報告を行う予定。

 委員は、矢野裕児流通経済大教授を座長に、荷主、物流事業者、コンサルティング関係者、行政担当官が参加する。委員は次のとおり(名簿順、敬称略)。

 【荷主側】=福森恭一キヤノンロジスティクス企画部長、新庄博仁キリングループロジスティクス取締役物流部長、稲田浩ブルボン製造管理部業務管理課長、田沢克彦日本チェーンストア協会執行理事、吉田浩一日本フランチャイズチェーン協会安全対策委員長、島原康浩新日本スーパーマーケット協会事務局長
 【物流事業者側】=上條靖日本通運業務部専任部長、神谷昌彦高浜共立運輸社長、山崎悟川崎陸送部長、花岡俊樹日本貨物鉄道経営企画部担当部長、柏井省吾日本貨物鉄道営業統括部担当部長、高澤弘人日本貨物鉄道運輸部副部長、小野倫史日本物流団体連合会業務部長、河原塚茂日本倉庫協会業務部長、久保田精一日本ロジスティクスシステム協会JILS総合研究所副主任研究員
 【コンサルティング関係者】=芝田稔子(湯浅コンサルティング)、菅重宏船井総研ロジ社長
 【行政】=野村栄悟経済産業省商務情報政策局商務流通保安グループ流通政策課長兼物流企画室長、坂巻健太国土交通省大臣官房参事官(物流産業)

らくらく家財宅急便を全面リニューアル  ヤマトホームコンビニエンス

 ヤマトホームコンビニエンス(YHC、市野厚史社長)は9月1日から、宅急便では運べない大物家具や家電製品などを宅急便のサービスレベルで配達する商品、「らくらく家財宅急便」について、サービス内容や価格などを全面的にリニューアルする。

 リニューアルのポイントは、有料オプションサービス拡充と商品規格改定の2点。オプションサービス拡充については、法人向け123アイテム、個人向け28アイテムをラインナップし、それぞれ次のような新サービスも開始する。

 【法人向けの主な新サービス】
 ◎「商品配達時の取扱い説明サービス」=配達の際に、その商品の使い方や性能などをYHCの配送員がその場で説明、必要であれば動作確認を行うサービス。
 ◎「返品買取りサービス」=購入者が返品希望した商品をYHCが通販事業者から買い取ることで、返品時の輸送・保管・再販メンテナンス・人件費等のコストを削減するサービス。
 ◎「下取り品引取りサービス」=購入者宅にYHCの配送員が商品を配達した際、購入者が希望する下取り品をYHCの最寄りの事業所まで引き上げるサービス。下取り品は通販事業者とYHCが「無償譲渡契約」を締結し、リユース品として譲渡を受ける。引き取りには「原則、再利用(再販)できる家具」など一定の条件がある。
 ◎「受取り時間指定(1時間枠)サービス」=現行の4つの時間帯指定区分(午前中、午後零時~午後3時、3時~6時、6時~9時)に加え、新たに1時間単位での時間指定を可能に。

 【個人向けの主な新サービス】
 ◎「家具移動サービス」=配達時に家具1点から移動するサービス。
 ◎「DVD、HDD、BRプレイヤー配線取付サービス」=DVD、HDD、BRプレイヤーの配線を行い、TVなどと接続するサービス。

 商品規格に関する主な変更点は、次のとおり。
 ①配達時間帯指定について、現状の「4区分で指定できるエリア」と「指定できないエリア」の二つ(指定可能エリアの人口カバー率約65%)に加え、「3区分(午前中、午後零時~6時、6時から9時)で指定できるエリア」を設置し、選択肢を拡大する(指定可能エリアの人口カバー率約70%)。
 ②取扱重量を、現状の「2人で持てるもの(目安100キログラム以下)」を、「実重量150キログラム以下」に変更。100キログラム超からは別料金が加算される。
 ③取り扱いサイズを、現状の「幅・奥行・高さの3辺合計が450センチメートル以内」から、「幅・奥行・高さの3辺合計が450センチメートル以内かつ最長辺が250センチメートル以下。破損等の恐れがあり横にできない荷物(天地無用)は高さ200センチメートル以下」に変更。

 これらの変更に伴いYHCでは、配送員であるテクニカルドライバーの拡充や社内研修体制の構築、品質管理体制の強化を行うため、基本料金を平均15%程度値上げするとともに、羽田クロノゲートの研修施設を活用した社内研修体制を構築していくことで、自社の社員で対応できるサービスを拡充していく考えとしている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆物流にとってアベノミクス『吉』か『凶』か(24)
    ☆四文字『荷動き低迷「過当競争」』
    ☆道『ドルとオイルショック、車社会』(9)
    ☆日中ビジネスワンポイント『苗字について』

  • ☆厚労省、労災防止で陸運の重点業種にトラックからの転落防止
    ☆センコー、北関東PDセンターを竣工
    ☆JR貨物の7月実績、天候不順で運休増もコンテナ1%の増
    ☆ナビタイムジャパン、動態胴体管理ソリューションに到着◎分前のメール通知機能追加
    ☆佐川急便、福岡市内で宅配車両利用したラッピング広告
    ☆SBSHD鎌田社長が会見、今期の3PL売上高目標達成に手応え
    ☆島田国交省総政局物流政策課長が会見、新たな物流ニーズの実現念頭に
    ☆坂巻国交省参事官(物流産業担当)が会見、自動車の貨物利用運送近く調査開始へ
    ☆池田住友ゴム社長が会見、14年12月期第2四半期は売上高・利益とも過去最高を記録
    ☆日通の7月分国際事業実績、売上高・重量とも航空輸出が2桁増
    ☆塩竈港運送、創立70周年記念史を発刊
    ☆三井倉庫、韓国の中心拠点新港物流センターが稼働
    ☆全ト協、4~6月期トラック運送業界の景況感は大幅に悪化
    ☆物流各社の第1四半期決算

今週のユソー編集室

  • ▼広島県では20日、大雨による土砂災害で多数の方が亡くなった。その時の3時間降水量は8月の平均月間雨量を上回っていたというのだから、すさまじい。
    ▼近年の天候の異常さは小欄でもたびたび触れてきたが、それにしても「今まで経験したことのない」事象が多すぎる。この8月だけをみても、中国地方、九州地方、近畿地方などで大雨による被害が報じられている。
    ▼よく言われているように、こうした気象状況の原因が地球の温暖化傾向にあるのだとしたら、今後もこうした状況が続いていくことが予想される。社会全体で対応策の確立を急がなければならない。
    ▼物流面からみれば、とりわけ重要なのがネットワークの確保だ。線路や橋などの流失は影響が長期間に及ぶことも考えられる。インフラの老朽化が指摘されている今のような時代だからこそ、逆に災害に強いネットワーク網に生まれ変われるチャンスの時だとも言えるのかもしれない。

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