インタビュー SGローソン(株)代表取締役社長 野辺 一也氏
開業1年迎えたSGローソン 新たな事業領域への挑戦を 事業基盤の構築進む
「マチのあらゆるニーズにワンストップで対応する」新業態を目指し、SGホールディングスとローソンの合弁会社として昨年6月に誕生したSGローソン。1年目を終えた現状と、今後の展開について、関係者にインタビューした。
―事業開始から1年が経過しましたが、あらためて合弁会社とした理由は。
コンビニエンスストアという業態は、お客さまが必要とするものに対して、即座に対応しなければなりません。変化に機敏に対応していくことが求められています。
一方でSGローソンが展開しようとしている、「マチのあらゆるニーズにワンストップで対応する」新業態は、地に足をつけて着実に積み上げていかないと、絶対に成立しません。
そうした“違い”を乗り越えて事業を展開していくためには、ローソンとしてもSGホールディングスとの合弁会社という形で、退路を断って事業を進める必要がありましたし、この形しかなかったと考えています。
実際に1年間合弁会社として事業を進めてきましたが、宅配事業に関して佐川急便が積み上げてきたノウハウ、品質・サービスへのこだわりという部分は、ローソンとしても決して軽んじてきたわけではないのですが、やはり大きな学びになっています。
ローソンは加盟店ビジネスなので、直営店舗が非常に少ないのです。SGローソンが、宅配を通じて各加盟店のサービスのレベルを引き上げていくということは、加盟店ビジネスの原点に立ち返る話でもあります。そうした点でも、ローソンが将来的に一番力を入れていかなければならない宅配という分野で、佐川急便の力を借りてノウハウや経験を積み上げていく、非常に大きな機会になっています。
出店ありきではなく成功モデル構築を
―現在行っているサービスの範囲は。
基本的には佐川急便荷物の配達がメインです。それに電話などで注文を受けたローソン店頭商品の配達、土用の丑の日のうなぎやクリスマスケーキなどといった催事商品の案内、あとは店頭で購入した商品を無料で配達するといったサービスを行っています。
昨年4月の記者会見では、ハウスクリーニングや引越の取り次ぎなど生活支援系サービスの提供も打ち出し、実際にトライアルを行ったのですが、まずはお客さまからの引き合いの多いサービスを中心に展開していくこととしました。
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