物流・輸送の専門紙、輸送新聞はこれからも輸送産業の発展に貢献してまいります。

文字サイズ

2017年9月25日付 2672号

車両長25メートルの連結トレーラを国内で初めて導入、各GW(ゲートウェイ)間で運行 効率的な都市間輸送  ヤマト運輸

ヤマト運輸のトレーラを連結

 ヤマト運輸(長尾裕社長)は19日、物流業界全体の課題であるドライバー不足に対応し、主要都市間の効率的な幹線輸送を実現するため、スーパーフルトレーラ25(車両長25メートルの新規格長大連結トレーラ)を日本国内で初めて導入、年内に厚木、中部、関西の各ゲートウェイ(GW)間で運行を開始すると発表した。

 車両長を25メートルに拡大してトレーラを2台連結させ、積載量を従来の大型トラックの2倍に増加させることで、幹線輸送の効率化を実現するほか、異なる事業者のトレーラを連結し1台の車両として運行できることから、事業者の壁を越えた業界全体の輸送の効率化も可能にする=上図=。輸送時には荷物の入ったロールボックスパレット(RBP)を積載し、RBPは前方のトレーラに18本、後方のトレーラに20本積載できる。

 開発協力メーカーは、いすゞ自動車と日本トレクス。導入台数は厚木GWと関西GWの2拠点にそれぞれ1台ずつの計2台。実車は本年10月5日に大阪府茨木市で行われる、関西GWの開所式で展示する予定。

 幹線輸送を担う大型トラックのドライバー不足などを背景として、国土交通省はトラック輸送の省人化を推進するため、2016年9月に「ダブル連結トラック実験協議会」を設立、車両長の基準を最大25メートルまで緩和する実験を行うなど、対応を進めている。

 一方でヤマトグループは、13年の厚木、16年の中部に続き、本年11月には関西でGWを稼働させ、各GW間で多頻度幹線輸送による効率化や作業の省人化を図ることで、ドライバーや作業員不足への対応を進めている。同社は16年に車両長21メートルのフルトレーラと、同18メートルのセミトレーラの運用を開始するなど、施設と併せて車両による輸送効率化にも取り組んでおり、車両長25メートルの新規格トレーラをGW間の幹線輸送に導入し、幹線輸送のオープン化も推進することで、業界全体の幹線輸送効率化に貢献していく考え。ヤマト運輸は今後、同業他社との協議を進め、スーパーフルトレーラ25の効果的な運用に努めるとしている。

カザフスタン鉄道と業務提携覚書を締結、鉄道輸送で協力へ  日通

 日通国際物流(中国)(中国日通、杉山龍雄董事長)は20日、カザフスタンの国有鉄道カザフスタン鉄道(KTZ)と子会社でロジスティクス業務を行っているKTZ Expressと業務提携の覚書を締結したと発表した。

 中国日通では中国の「一帯一路」政策に呼応し、2015年11月からユーラシア大陸を横断する中国欧州間クロスボーダー鉄道輸送サービスの開発を開始、これまで取扱都市やサービスを拡充してきた。

 両社は中国・韓国・台湾・香港およびカザフスタンで鉄道輸送・物流サービスの相互協力を行い、各国からカザフスタンを経由しEU(欧州連合)・CIS(独立国家共同体)・中央アジア・コーカサス諸国に向かう鉄道輸送ルートを利用した輸送商品を開発し、顧客の誘致を行う。

 また、中国日通はKTZの保有する施設や専用コンテナを優先的に活用することで、輸送プロセスの最適化・合理化を検討し、競争力のある輸送商品の構築に取り組む。

今週掲載トピック一覧

  • ☆アベノミクス物流にとって「吉」か「凶」か(89) 『トラックドライバー不足再考(その7)』
    ☆四文字 『深夜走行の「交通規制」』

  • ☆石井国交大臣が坂本全ト協会長らに働き方改革実現に向けたアクションプランの策定を要請
    ☆ヤマトHD・JTB・パンナソニックが訪日外国人旅行者向け「ラゲージ・フリー・トラベル」提供へ、オンライン手続きで簡単手ぶら観光
    ☆佐川グローバロジスティクス、タカキュー製品向け物流加工をベトナムで実施しリードタイム短縮などの効果
    ☆トナミ運輸労組が定期大会、人を大切にするプランの新中期経営計画への反映目指す
    ☆全ト協の「トラック総合安全プラン2020」の取り組み内容
    ☆総務省が特定信書便の総引受通数を発表、16年度は過去最大の伸びに
    ☆ヤマト運輸、10月1日から全国約4千のセンターで宅急便荷物の受け取り可能に
    ☆JILSが生産出荷統計を発表、16年度の物流システム機器は売上金額が過去最高に
    ☆ヤマト運輸労組、夏のカンパ金をヤマト福祉財団等に寄贈
    ☆NTTロジスコグループが組織体制見直し
    ☆ヤマト運輸・宮崎交通等、“客貨混載”スキーム活用し西米良村の特産品を国際クール宅急便で香港へ
    ☆日通相撲部、全日本実業団選手権大会で4年ぶり6度目の優勝

今週のユソー編集室

  • ▼今年も秋の全国交通安全運動が始まった。運動に先立って全日本トラック協会は「トラック事業における総合安全プラン2020」を公表したが、そこには相も変わらず「飲酒運転の撲滅」が盛り込まれている。
    ▼あらためて言うまでもないが、飲酒運転は悪質な犯罪だ。1999年11月に東名高速道路で発生した悲惨な事故は、いまだに記憶に新しい。物流業界の社会的地位向上のためにも、飲酒運転は撲滅しなければならない。
    ▼自分も含めて誰の得にもならない飲酒運転という犯罪行為。ただ、その程度の理屈は、おそらく飲酒運転をしてしまうドライバー自身も分かっているはずだ。それでもやめられないところに飲酒運転の恐ろしさがある。
    ▼人手不足の中で、飲酒傾向のあるドライバーでも使わざるを得ないという現場実態はないか。そうした人のために、専門家による治療体制を整備する必要はないのか。飲酒運転撲滅の道のりは、果てしなく険しい。

戻る