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2017年10月30日付 2676号

改正物効法施行から1年、51件の計画認定でトラックドライバー200人分省力化  国交省

 国土交通省は24日、昨年10月1日に施行された改正物流効率化法の施行後1年間の成果について公表。物流総合効率化計画は今年9月30日までに51件が認定され、トラックドライバー約200人分の省力化につながっていることが明らかになった。

 認定された51件の計画のうち、モーダルシフトに関するものが29件と半数を超える。このうち、鉄道への転換は18件、内航海運への転換は11件。発着ルート別で見ると、関東~九州間が21%、関東~近畿間が17%、九州~中部間・関東~北海道間・近畿~九州間が各10%などの順となっており、長距離輸送が大半を占める。

 そのほか、輸送網の集約が21件、輸配送の共同化が6件(複数の類型に該当するものは、それぞれの類型にカウント)となっている。

 実施事業者数は157事業者で、認定された計画1件当たり3.1事業者が連携していることになる。

 最も連携事業者数の多い事業は、神奈川県藤沢市で実施されている「Fujisawa SST内における共同輸配送」で、ヤマト運輸、西濃運輸、第一貨物、トナミ運輸、新潟運輸、日通トランスポート、福山通運、名鉄運輸の8事業者が連携している。認定取得件数が最も多い事業者は、JR貨物で13件。

 輸送網集約事業のうち、トラック予約受け付けシステムの導入を行うものは10件となっている。

 これらの計画によるCO2削減量は年間1万9千トンに及び、約216万本分のスギの木のCO2吸収量に相当する。

 省力化効果はトラックドライバー約200人分と見込まれる

SGHとの協創プロジェクト、今期利益10億円達成は可能 日立物流中谷社長が「手応え」

 日立物流(東証一部上場)の中谷康夫社長は、26日に東京都中央区の同本社で開いた2018年3月期第2四半期決算説明会で、SGホールディングス(町田公志社長)との「協創プロジェクト」の成果について、今期は第2四半期までの売上高が30億円、営業利益が2億8千万円になったことを報告するとともに、通期での同プロジェクトによる営業利益10億円の目標達成に手応えを見せた。

 中谷社長は、SGHとの協業について、トラックの融通や佐川急便事業所内でのリレー輸送など、現場レベルでの連携が、「想像を超えている」と説明。こうした流れがプロジェクトでの営業利益10億円の確保につながるとし、来期には20億円の達成も可能であるとの見方を示した。

 一方で、SGHの上場申請については、「ポジティブに捉えている」と述べるにとどまった。

 第2四半期決算の概要については、人件費の高騰による作業コスト増が発生しており、今後荷主への転嫁を進める方針だが、3月決算の荷主に対しては年明けの交渉になるとし、当面はコスト増による利益の押し下げは続くとした。

 人件費高騰の流れに対しては、荷主への価格転嫁とともに、省人化の取り組みを加速させるとし、自動移動ラック「Racrew」や自律型無人フォークリフト、追従型AGVなどの新技術の実践導入を進める。

 バンテックが手掛ける自動車輸送については、日産自動車の完成検査不正問題による操業停止は業績に影響を与えるレベルにはないものの、出荷停止が長期間にわたる場合には影響が出る可能性があることを示唆した。

 18年3月期連結決算で売上高通期予想を上方修正

 4月27日に公表した前回予想に対し、通期売上高予想を6800億円から6900億円に100億円上方修正した。

 1株当たり第2四半期末配当は1円増配の18円、年間配当は2円増配の36円を予想している。

 18年3月期第2四半期のセグメント別業績は、国内物流が売上高2054億2500万円の前年同期比1.3%増、調整後営業利益101億7200万円の4.5%減、国際物流が売上高1277億600万円の14.8%増、調整後営業利益30億5600万円の4.4%増、その他事業が105億3100万円の0.1%減、調整後営業利益が8億2100万円の10.8%減。

今週掲載トピック一覧

  • ☆アベノミクス物流にとって 「吉」か「凶」か(91)『トラックドライバー不足再考(その9)』
    ☆四文字 『発展途上の「中小企業」』

  • ☆全ト協がトラックドライバー・コンテストを開催、内閣総理大臣賞は佐藤選手(日本通運北海道警送支店)に
    ☆建荷協が労災防止にむけて11月1日から1ヵ月間「特定自主検査強化月間」を展開、スローガンは『安全を心にこめて』
    ☆JR貨物が輸送品質向上の一環として全国荷役作業競技大会開催、優勝は高橋選手(JR貨物・東北ロジスティクス)
    ☆運輸労連、大手組合の年末一時金要求がほぼ出揃い2017秋闘が本格的にスタート
    ☆米国日通がテキサス州ラレドの拠点を移転・拡充
    ☆東京モーターショー開幕、最新技術が集結
    ☆丸運の荒木社長が会見で決算内容を評価、「丸運イノベーション」浸透に手応え
    ☆日本郵便がゆうパック運賃改定、40~360円値上げに
    ☆東ト協連が7月実施の「運賃動向アンケート調査」結果発表、9割弱が希望運賃未収受も約款改正で今後の対応に期待
    ☆日本郵便が「e発送サービス」の引き受け郵便局を約2万局に拡大
    ☆LEVOが物流分野のCO2削減対策促進事業第3次公募分194件を採択、引き続き第4次公募開始
    ☆日倉協、トラック運送業における適正取引推進、生産性向上および長時間労働抑制に向けた自主行動計画を策定
    ☆物流連が「物流連懇談会」を開催、外山ANA Cargo社長が講演
    ☆千葉適正化実施機関が評議委員会を開催、16年度の巡回指導実績はA・B評価微増で改善効果が着実に
    ☆NASVAが安全マネジメントセミナー開催、講演や事例報告など
    ☆国交省の奥田自動車局長が会見、改正標準運送約款で改正後30日以内に運賃・料金の変更届け出を呼び掛ける
    ☆通運連盟が11月中旬に物流博物館で学生対象のセミナーを開催、日本通運とセンコーの関係者による講義も

今週のユソー編集室

  • ▼18日に岡山県津山市の中国自動車道で発生した交通事故は、路上に落ちていた大型トラックのスペアタイヤに乗り上げたトレーラーが横転し、路肩に避難していた親子2人を巻き込む悲惨なものとなった。
    ▼大型トラックのスペアタイヤともなれば、直径約1メートル、幅約30センチメートル、重さはホイールも合わせると約100キログラムある。高速走行する道路上にこんなものが落ちていれば、凶器以外の何物でもない。
    ▼全日本トラック協会が発行する「トラックドライバーが日常行うべき事項」によれば、スペアタイヤは日常点検で「必要に応じて」点検することとされており、今回の事故では、こうした点検が的確に行われていたかが問われている。
    ▼国土交通省によれば、車輪脱落事故は毎年冬に多いという。あらためて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、間もなくやってくる冬に向けて、こうした事故を二度と起こさないことを誓いたい。

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