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2020年6月8日付 2796号

小口保冷配送サービスのISO規格が発行 ASEANでの普及図る  国交省

 国土交通省は3日、国際標準化機構(ISO)で、官民一体となって取り組みを進めてきた小口保冷配送サービスにおける適切な温度管理を実現するための国際規格「ISO23412」が発行したと発表した。

 国交省は、日本の高品質なコールドチェーン物流サービスなどの国際標準化や普及を重要施策の一つとして位置づけ、2016年3月には「我が国物流システムの国際標準化等の推進に関する連絡検討会」を設立。物流事業者・業界団体・関係省庁が連携し、オールジャパン体制で標準化の検討を開始した。

 さらに、ASEAN各国との物流政策対話やワークショップなどを活用し、各国の物流関係省庁、標準化機関等との連携を図った結果、18年1月にISOで日本提案による新たな委員会(小口保冷配送に係るプロジェクト委員会)が設立され、わが国は議長国として、ISOにおける議論を主導してきた。

 このほど、ISOで行われた発行の是非を問う最終投票で全会一致で可決され、5月28日にISO23412が正式発行した。

 ISO23412は、輸送過程で積み替えを伴う保冷荷物の陸送配送サービスについて、適切な温度管理を行うため①保冷配送サービスの定義②輸送ネットワークの構築③保冷荷物の取り扱い④事業所、保冷車両、保冷庫、冷却剤の条件⑤作業指示書とマニュアル⑥スタッフへの教育訓練⑦保冷配送サービスの監視と改善―の規格を定めている。

佐川急便営業所を視察し、SDらと意見交換 感染対策など確認  赤羽国交大臣

点呼作業を視察する赤羽大臣(右から3人目)

 赤羽一嘉国土交通大臣は1日、新型コロナウイルスの感染予防に取り組む事業者を視察するため、東京都江東区の佐川急便千代田営業所を視察し、同席した本村正秀社長やセールスドライバー(SD)らと意見交換した。

 同営業所では、出入口へのアルコール・体温センサー設置、点呼場での運行管理者とドライバー間の透明シート設置などの対策を施しており、赤羽大臣は作業内容の説明を受けた後、実際に社員らが点呼作業する様子や、現場が「三密」になっていないかなどを確認した。

 意見交換で赤羽大臣は「物流、公共交通機関を支えていただいている方々こそ“エッセンシャルワーカー”。現場での感染防止と安心して仕事ができる環境を作らなければならない」とあいさつ。続いてSDが「荷受人には自前のボールペンまたは印鑑を用意してほしい」「再配達の際はなるべく指定時間に在宅していてほしい」「夏が近づくにつれてマスクを着けたままの作業は息がしづらく、眼鏡使用者は眼鏡が曇ることがあり見苦しい点もあるが、消費者には寛大に見守ってほしい」などの声を挙げた。

 視察後の会見で赤羽大臣は「感染防止の観点から、荷受人がボールペンを用意すべきだが、事業者側からはなかなか言い出せない。事業者と利用者がともに協力して感染拡大を防止するのだと、国民も理解を深めてほしい」と話したほか、再配達に関する問題では「指定した時間に在宅できないのであれば、事前に知らせることもできる」と述べた。夏場のマスク着用については、熱中症の懸念があり専門家からアドバイスを得て、ガイドラインを設定しなければならないとの見解を示した。

 当日は、国交省自動車局の一見勝之局長、伊地知英己貨物課長、佐川急便の本村社長、笹森公彰取締役、SGホールディングスの松本秀一取締役らも出席した。

今週掲載トピック一覧

  • ☆特集・通運
     寄稿-全国通運連盟理事長・川勝敏弘氏
      『通運連盟の20年度事業、一層のモーダルシフト推進へ』
      JR貨物取締役常務執行役員鉄道ロジスティクス本部長・犬飼新氏
      『荷量減少する今こそ通運事業者との連携不可欠』
      各利用運送事業者担当者に聞く2020年度営業施策
      日本通運
      全国通運
      日本FL

  • ☆三井倉庫が日本BDとメディコンの国内での物流業務を一括受託、ヘルスケア専用拠点で
    ☆国交省が長時間労働の改善へガイドライン公表、4分野の物流対象に
    ☆経産省がドローンなどの無人航空機の第三者上空での目視外飛行実現に向け「無人航空機性能評価手順書」公表
    ☆YHCが単身者向け引越サービスの受注対象エリアを順次拡大、沖縄県除く全国に
    ☆日通がウェブ限定の単身パックキャンペーン開始、同社引越HPで成約した全員対象に
    ☆丸運荒木社長が決算内容動画で説明、貨物輸送部門が検討
    ☆トナミHDが1日付で組織変更、情報戦略室を設置
    ☆東ト協が理事会開催、19年度の女性ドライバー免許取得助成は23人に適用
    ☆国交省・環境省、低炭素型ディーゼルトラック等普及加速化事業の公募開始
    ☆山九がタイに新物流拠点を開設、空調製品・自動車部品など

今週のユソー編集室

  • ▼緊急事態宣言が解除され、人の動きが戻ってきた。自粛期間中には空席の目立った電車内も、都会の路線を中心に「三密」が常態化しつつある。
    ▼テレワークや時差通勤など、三密の象徴とも言える通勤電車の混雑を避けることにつながる取り組みは、緊急事態宣言解除とともに、その一角が大きく崩れた印象だが、今後の「第2波・第3波」のみならず、ほかの感染症やメンタルヘルス対策としても、可能な限りテレワークなどの取り組みを継続する必要がある。
    ▼また、物流関係者などの「エッセンシャルワーカー」の負担軽減にも本腰を入れる必要がある。まずは、再配達削減に向けた取り組みを社会全体で加速させたい。

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