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2021年2月22日付 2829号

西濃運輸と福山通運、3月に混載と専用BTで運転開始  JR貨物FL

 西濃運輸(小寺康久社長)、日本フレートライナー(FL、和氣総一朗社長)、福山通運(小丸成洋社長)、JR貨物(真貝康一社長)の4社は17日、積合せ輸送のブロックトレイン(BT)について、3月から運転を開始すると発表した。

 BTは、これまで専用列車と呼ばれていたもので、編成の全部(専用BTと呼ぶ)または一部(混載BTと呼ぶ)を貸し切る列車で、往復輸送や長期契約などが条件となる。

 西濃運輸は名古屋タ~福岡タ間で、混載BTとして3月29日から運転開始。同社のBTは「カンガルーライナーSS60」に続き2往復目。FLは受託人として駅頭での貨物積載を担当する。

 24両編成のうち16両を利用し、1列車当たり31フィートコンテナ22個と20フィートコンテナ10個を積載する。

 CO2排出削減量は、年間5722トンを見込む。

 福山通運安治川口~盛岡タ間で、4往復目の専用BT「福山レールエクスプレス」として3月23日から運転を開始する。

 20両編成で1列車当たり31フィートコンテナ40個を積載。

 CO2排出削減量は、年間1万3153トンを見込む。

20年10~12月期の景況感公表、経済回復等で改善 今後は悪化見込む  全ト協

 全日本トラック協会(坂本克己会長)は15日、2020年10~12月期の景況感(第112回速報)を公表。新型コロナウイルスで停滞した経済の回復などで、業界の景況感はマイナス65.3で7~9月の前回調査より26.4ポイントの改善となった。今後の見通しについては、21年1月の緊急事態宣言発令などによりマイナス71.6と6.3ポイントの悪化を見込んでいる。

 実働率は、マイナス44.8と前回調査に比べ31.6ポイント改善。実車率はマイナス44.3で27.1ポイント改善。

 採用状況は、マイナス7.2で8.6ポイント上昇し、雇用状況(労働力の不足感)は49.4で15.5ポイント上昇、所定外労働時間は、マイナス36.2で23.0ポイント増加、貨物の再委託(下請け運送会社への委託割合)は、マイナス26.5で26.8ポイント増加した。

 一般貨物の輸送数量はマイナス62.0で31.4ポイント改善、運賃・料金の水準はマイナス18.4で11.0ポイント改善している。売上高は、マイナス58.0で34.2ポイント改善、営業利益もマイナス56.1で28.3ポイント改善している。

 宅配貨物の輸送数量は、146.4で3.5ポイント改善。運賃・料金の水準はマイナス14.3で28.6ポイント悪化した。売上高は150.0で14.3ポイント改善し、営業利益も139.3で3.6ポイント改善した。

今週掲載トピック一覧

  • ☆日通が関東甲信越ブロックの組織改正を4月1日付けで実施、「ユニット」を新設
    ☆経済同友会プロジェクトチームがウェブ方式でシンポジウム「持続可能な物流を考える~物流クライシスを見据えて」を開催、省人化・標準化にはまずはデジタル化が必要
    ☆国交省、健診未受診の健康起因事故で車両使用停止処分とする行政処分等を追加しパブリックコメント募集開始
    ☆センコーが埼玉県加須市に「栗橋PDセンター」を開設、延べ床面積3万平方メートル

今週のユソー編集室

  • ▼東日本大震災から10年の節目を約1ヵ月後に控えた13日、震度6強の地震が宮城・福島両県を襲った。けがをされた方々にお見舞い申し上げる。
    ▼東日本大震災の余震とみられるとのことで、あらためて地球の持つエネルギーとスケールの大きさを思い知らされたが、あれだけの地震でありながら死者が出なかったのは、東日本大震災の教訓が生かされたからだろう。
    ▼新型コロナウイルスに人々の関心が集中する中、地震への備えを忘れるなという地球からのメッセージのようにも思える。新型コロナの感染拡大防止に努めつつ、首都直下や南海トラフなど今後発生が予想される大規模地震への備えを進める必要がある。

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