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2021年9月6日付 2854号

ロジスティクス大賞の受賞6事例を発表 気象予測で安定的な物流確保など JILS

 日本ロジスティクスシステム協会(JILS、遠藤信博会長)は1日、ロジスティクス推進に向けて優れた実績をあげた企業を表彰する「ロジスティクス大賞」の2021年度受賞企業・テーマを発表した。

 「ロジスティクス大賞」は、ロジスティクス部門関係者の意識高揚を図ることを目的に創設され、今回で38回目。

 21年度の各賞の受賞企業・テーマは次のとおり。

 【ロジスティクス大賞】◎会社名=日本気象協会◎テーマ=「台風や大雪による輸送影響リスクの早期把握および効率的な輸送計画作成支援~ドライバーの安全と円滑な物流確保のための新たな取組み~」◎受賞理由=「物流事業者に特化した新たなサービスとして、独自の高精度の気象予測を活用してトラックの走行ルート上の気象リスクを算出し、物流事業者がウェブサイト上で、ひと目で把握できるようにした。これにより、物流事業者の気象情報収集時間の短縮と効率化、輸送影響リスクの評価に基づく事前の迂回ルートや代替輸送の検討を可能としている。また、物流事業者が荷主企業に客観的根拠の提示を可能とすることで、関係者間の対応調整や円滑な情報共有を実現した」。

 ◎会社名=プラスオートメーション/富士ロジテック・ネクスト◎テーマ=「物流向けRaaS(Robotics as a Service)の活用による庫内仕分けシェアリングサービスの実現」◎受賞理由=「物流向け最先端ロボットをシェアリングして借用するサービス(RaaS)を提供した。特に優れているのは、作業スペースも物量の波動に合わせてシェアリングにより安価に変動費化した点と、導入前コンサルティングから実際の導入・運用・改善までを内包した物流向けサービスRaaSとしている点」。

 【ロジスティクス大賞 特別賞】(ロジスティクス大賞 ロボティクス・イノベーション賞)◎会社名=Mujin◎テーマ=「混載ケース積み付けの自動化実現~MujinRobotパレタイザーの開発~」◎受賞理由=「異なる寸法、重量のケースを、荷崩れしないように、荷物の押しつぶれを避けるため重量物を下に置くなどのルールを考慮した上で、さらには出荷先の陳列効率やトラックの積載効率を考慮して、かご車等に積み付けることを可能とするロボットを開発。1台のロボットで、パレットやかご車など複数の什器に積み付けや什器のゆがみを検知してロボットの動作を補正することができ、汎用性と可用性を実現」

 (ロジスティクス大賞 業務革新賞)◎会社名=エヌ・ティ・ティ・ロジスコ◎=「『AI画像認識技術を用いた自動検品システム』の導入による、検品作業の改善~自動化によるリファービッシュ業務高度化の取り組み~」◎受賞理由=「水を使えない精密機器などの清掃に、ドライアイスを用いて行う装置を開発したほか、バーコード等の識別子が表示されていない機器の検品を行うAI画像認識技術を用いた自動化装置を開発した」。

 (ロジスティクス大賞 AIデマンドマネジメント賞)◎会社名=資生堂◎テーマ=新製品の発売前需要予測におけるAIとプロフェッショナルの協同◎受賞理由=「新製品の販売の機会損失、または過剰在庫発生の抑制を図るため、AIを活用し顧客の心理、購買行動を踏まえた仮説を構築した上でのデータの創造が必要であること、さらにはオペレーションに活用するためには、関係者の納得感の醸成が重要であり、AIによる予測根拠をデマンドプランナーが解釈し、関係者への解説が重要であると示した」。

 (ロジスティクス大賞 SDGs社会貢献賞)◎会社名=佐川グローバルロジスティクス/王子コンテナー/王子ホールディングス/アルテック◎テーマ=「社会を支える物流企業として、SDGs貢献への試み~EC物流における自動梱包機を活用した次世代型オペレーション~」◎受賞理由=「次世代型大規模物流センターを新設するのにあたり、後工程となる輸送におけるCO2排出量の削減、さらにはエンドユーザーにおける廃棄物処理までも意識したマテハン選定を実現」。

 なお、表彰式および各賞受賞記念講演は、10月18日(月)および21日(木)に開催されるロジスティクス全国大会2021にて行われる。

大阪会場とオンラインでインターンシップ始まる 合計約450人が参加 物流連

大阪会場の模様

 日本物流団体連合会(池田潤一郎会長)が主催する物流業界インターンシップが始まった。

 就職活動を控える学生に物流業の社会的重要性や先進性など、業界の理解を深められる機会を提供することを目的に、毎年度開催しているイベント。

 本年度も前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、対面とオンラインを併用しての開催となっている。初日の合同説明会は東京・大阪の両会場とオンラインで開催し、その後東京と大阪で各企業のインターンシップ受け入れが行われ、最終日に総括として、オンラインによるグループワークや発表会を実施する。

 8月25日にはオンラインの初日合同説明会が開催され、約370人の学生が参加。8月30日には大阪市北区のハービスOSAKAで大阪会場の初日合同説明会が開催され、約80人の学生が会場を訪れた。合同説明会では、物流連の伊勢川光事務局長による講演や就職支援企業関係者による就活アドバイス、物流連会員企業若手社員チームによるパネルディスカッション、各参加企業のブースにおける会社概要説明などが行われた。関係者によると、エントリーに対する参加率は、おおむね前年度並みだったという。

 インターンシップはきょう6日、東京都港区の東京都立産業貿易センター浜松町館で東京会場での合同説明会が開催され、引き続き7~10日に大阪での企業訪問を、14~16日に東京での企業訪問を実施した後、17日にオンラインのみで総括が予定されている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆経済と物流の表裏分析(21)『2021年度の経済見通し(その5)』
    ☆トラックドライバーワクチン接種アンケート調査

  • ☆鴻池運輸が大阪市内で「舞洲鋼材流通センター」の竣工式を開催
    ☆厚労省が労基法関連法違反の疑いがある自動車運転者使用事業場に対する20年の監督指導結果公表、違反率は微減傾向に
    ☆運輸労連東京が定期大会を開催、反町委員長はあいさつでコロナ後の対面の重要性も指摘
    ☆国交省・農水省、静岡県が「産地・港湾連携型農林水産物・食品輸出促進計画」を策定し清水港が産直港湾として初認定受ける
    ☆国交省が物流標準化懇談会の下にパレット分科会設置
    ☆丸和運輸機関がANA Cargoと業務提携契約を締結、生鮮品商流拡大など
    ☆日通総研が14日に無料オンラインセミナー「物流DX~カイゼンDXと戦略的DXの区別と効果的な使い分け」を開催へ
    ☆ヤマト運輸がヤフー向け全国一律配送料を他サイトにも適用、期間限定キャンペーン
    ☆佐川急便が物流施設「SGリアルティ東大阪」内に「東大阪営業所」を移転新設しSGLと連携開始
    ☆ワンビシアーカイブズの電子契約・契約管理サービス「WAN―Sin」が新生銀行グループに採用と発表
    ☆国交省が電気トラック等導入の補助事業の公募開始、期間は17日まで
    ☆国交省、自家用車による有償運送の対象期間を拡大
    ☆全ト協・日貨協連、8月のWebKIT成約運賃指数は5ヵ月ぶり120超
    ☆国交省がエネ庁と連携事業の「新技術を用いたサプライチェーン全体の輸送効率化推進事業」の2次公募開始
    ☆国民生活センターが21年度8月20日までの引越サービス相談件数まとめる、減少傾向で推移
    ☆サカイ引越センターが「動く!まごころパンダくん」のLINE公式スタンプ発売
    ☆運輸安全マネジメント推進協議会、運輸防災マネジメント指針の普及を図るため21年度に強化キャンペーンを展開

今週のユソー編集室

  • ▼本号の5面では、トラックドライバーへの新型コロナウイルスワクチン接種に対する各社の対応について、本紙調査の結果をまとめている。
    ▼ワクチン先進国と言える欧米では、賛否両論はあるものの、社会活動も徐々に旧に復しつつあるように感じられる。日本でも新たな変異株の発生が報じられる中、ワクチンがコロナ禍の出口戦略となり得るのかどうかが注目されている。
    ▼副反応への不安をあおる報道や、重症化防止を目的としたワクチンには感染予防効果は限定的であることなど、ワクチンに対する理解不足も見られるが、とにかく希望するトラックドライバーが速やかに接種できるよう、体制を整えておきたい。

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