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2021年10月11日付 2859号

フィジカルインターネット実現会議を設置し検討開始 国交省・経産省

 経済産業省と国土交通省は、労働力不足が深刻化し需要と供給のバランスが崩れつつある物流分野について、関連する情報などを相互に接続する「フィジカルインターネット」の実現を通じた効率化徹底に向け「フィジカルインターネット実現会議」を設置。6日にウェブ会議形式で初会合を開き、2040年ごろを見込んでいるフィジカルインターネットのゴールイメージ実現に向け必要な要素やロードマップに関する検討を開始した。

 フィジカルインターネットは、「相互に結びついた物流ネットワークを基盤とするグローバルなロジスティクスシステム」などと定義され、情報・物理・財務フローなどに関する情報の相互接続のみならず、スワップボディコンテナやユニットロード輸送をはじめとして、輸送や保管に関連するプロセスについても、接続の前提として考慮する必要があるとされる。

 実現会議では、40年ごろのフィジカルインターネットのゴールイメージや、実現に必要な要素、課題抽出と解決方策などについて検討する。

 実現に必要な要素については①ユニットロードシステムの確立②業種横断的な共同輸配送プラットフォームの構築③企業の物流(調達・販売)も含めたサプライチェーンマネジメントの徹底④物流DX―などが例として挙げられており、今後これらの実現に向けた課題や解決方策について検討を深める。

 委員には、学識経験者のほか、経済・物流関連団体の関係者、コンサルタントをはじめとする19人が選ばれており、座長は置いていない。

 21年度内に月1回程度会議を開き、年度末前後に取りまとめを行う。

北海道で日本初のドローン宅配の実証実験を実施 セイノーHDなど

「ごはんセット」を注文者宅の庭に届けて飛び去るドローン

 イノベーションチャレンジ実行委員会(委員長=竹中貢北海道上士幌町長)、karch(千葉与四郎社長)、セイノーホールディングス(田口義隆社長)、エアロネクスト(田路圭輔CEO)、経済産業省北海道経済産業局は6~10日、北海道上士幌町の各地で、ドローンを活用した複数の先進的な実証実験を実施。6日にはドローン観光商品開発とドローン宅配の二つの実証実験を報道公開した。ドローン宅配の実証実験は日本初。

 8月に上士幌町、セイノーHD、電通、エアロネクストの4者が締結したドローンを含む次世代高度技術の活用による「持続的な未来のまちづくり」に関する包括連携協定に基づくもの。

 報道公開された二つの実証実験のうち、ドローン宅配の実験では、町市街地から離れた農村地域に住む交通弱者への買い物支援を想定し、食料品をドローンで個宅へ配送する実証実験を実施。廃校となった小学校に地元スーパーの荷物を一時在庫した上で、その中から注文のあった商品を購入者の自宅の敷地内にドローンで直接配送した。

 セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流「SkyHub」の社会実装に向けた実証実験で、ドローン宅配(個宅へのドローン配送)は日本初の試み。

 今後の予定としては、11月ごろから、物流インフラとしてのSkyHub導入の第一歩として荷物を集積し一時保管する「ドローンデポ」を市街地に設置し、地上配送と将来のドローン配送を想定した買物代行サービスを開始する計画。

今週掲載トピック一覧

  • ☆国際物流総合展2021「第2回INNOVATION EXPO」特集
    ☆2024年問題への対応(2)『ウイングアーク1st』

  • ☆日通労連が定期大会を開催、日本通運の大改革に組合目線で取り組む
    ☆セイノーHDがTポイント・ジャパンと連携、地域活性化などを目標に「Tポイント」活用しラストワンマイルの取り組み推進
    ☆センコーグループホールディングス、外国人の雇用拡大に向けて在留外国人等の人材派遣会社をグループ化
    ☆日立物流が陸災防主催のフォークリフト運転競技大会で「一般」「女性」部門で優勝
    ☆福通が福山~裾野間で6路線目となる25メートルダブル連結トラックの運行開始
    ☆佐川急便がオプティマインドのラストワンマイルに特化したルート最適化サービス導入、集配業務効率化へ
    ☆トナミ運輸が3PL事業の成長へ埼玉県内に春日部流通センター新設、保管庫の空調完備
    ☆ヤマタネが関東6拠点の購入電力を100%再生可能エネルギーに切り替え、CO2排出量削減
    ☆国交省がドラレコ等導入補助の2次公募開始、11月末まで
    ☆全ト協・日貨協連、9月のWebKIT成約運賃指数は3ヵ月連続前年同月比増
    ☆斉藤国交大臣が就任会見で物流標準化の必要性を説明し理解得る姿勢を強調
    ☆国交省がコールドチェーン物流サービス規格に関する普及検討委員会の会合開催、タイとインドネシアをアクションプラン策定対象に
    ☆日新がロシア鉄道ロジスティクスと「シベリア鉄道輸送の利用促進および物量拡大」への相互協力を目指す協力覚書締結
    ☆NTTロジスコが医療機器物流の西日本エリアの中核拠点として大阪の八尾物流センター内に「MDC大阪」設置
    ☆セイノー情報サービス、SIPスマート物流の実装見据え「地域物流」の協議会設立へ
    ☆三井倉庫HDがサプライチェーンサステナビリティの実現を支援する新たなサービス開始
    ☆千葉ト協が流山でトラックの日の一環で植樹祭

今週のユソー編集室

  • ▼今年のノーベル賞物理学賞に日本生まれの真鍋叔郎氏らが選ばれた。今では当たり前となった大気中のCO2濃度と地表の温度上昇との関係を1967年に発表し、独自モデルの開発や科学雑誌への発表などが、その後の世界的な脱炭素化の流れにつながった。
    ▼わが国のCO2排出の約2割は、自動車などの運輸部門が占める。トラックをはじめとする自動車のほか、倉庫での排出などに関して物流業界でも削減に向けた努力が続けられている。
    ▼5日に就任した斉藤鉄夫国土交通大臣も就任会見でカーボンニュトラル実現に向けたメニューの一つに物流効率化を挙げた。荷主も含め物流の「ムダ」をなくすことが重要だ。

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