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2021年11月15日付 2864号

全ト協坂本会長、軽油価格高騰を踏まえ斉藤国交大臣に要望書を提出 12月に「決起大会」も

斉藤国土交通大臣(中央)に 要望書を手渡す坂本会長(右)

 全日本トラック協会の坂本克己会長は9日、東京都新宿区の全日本トラック総合会館で開かれた正副会長会議後に会見し、新型コロナウイルス感染拡大による輸送量の減少や軽油価格高騰に苦しむ全国の会員が、今後もエッセンシャルワーカーとして事業を継続できるよう、国による支援実現や社会・一般消費者への理解促進などを目的に各種の行動を展開することを発表。12月2日には都内でタクシー・バス関連団体と「特別臨時燃料高騰大会」を開催する予定であることを明らかにするとともに、会見後には斉藤鉄夫国土交通大臣に対して要望書を提出した。

 特別臨時燃料高騰大会について坂本会長は「全ト協が“長男”として音頭を取って、タクシー・バスの“弟”たちを従えた3団体で開催する。荷主を含む一般社会や国会議員などに向けて、運送業がなければ国民生活や経済活動が成り立たないと声を挙げていく」と説明し、石油販売関連団体や商工会議所、自動車工業会、労働組合などの関係者も招き、国民的な大会・運動にする考えを示した。

 斉藤大臣に提出した要望書では①燃料高騰分価格転嫁のための対策実施②燃料税制対策の実施③燃料費負担の軽減に資する補助支援制度創設④エネルギー価格低廉化方策の実施、在庫管理対策の強化⑤高速道路料金のさらなる割引の拡充―を柱としており、大会でもこれらの内容を確認し、要望・アピールするものとみられる。

 燃料高騰分の価格転嫁のための対策については、「標準的な運賃」「燃料サーチャージ」などによる適正な運賃・料金の収受に関して、荷主関係団体・企業の理解醸成が進むよう強力な要請を行うよう求めているほか、価格転嫁に応じない荷主企業などに対して国交省による働きかけなどを積極的に発動するよう要望。

 燃料税制対策では、軽油1リットル当たり17円10銭が上乗せされている「当分の間税率」(旧暫定税率)について、課税停止措置(トリガー条項)の凍結解除を求めている。トリガー条項は、燃料価格が一定期間基準額を上回った場合に、当分の間税率分の課税を停止するものだが、東日本大震災の財源確保を目的に凍結されていることから、この凍結の解除を訴えていく。

モーダルシフト取り組み優良事業者表彰 大賞に鈴与ほか1社 物流連

 日本物流団体連合会(池田潤一郎会長)は9日、モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度の受賞者を発表。最優良事業者賞(大賞)に鈴与(鈴木健一郎社長)と鈴与カーゴネット(松山典正社長)による「食品等の海上輸送へのモーダルシフト」を選定した。表彰式は11月25日午後2時から、東京都千代田区の海運クラブで行われる。

 大賞を受賞した両社の案件は、食品や飲料、建材などの輸送について、複数区間でトラック輸送から海上モーダルシフトを実現したもの。社内にモーダルシフト専門セクションを整え、空走距離が発生しにくい営業所配置としたほか、トレーラーシャーシ台数増車、複数のシャーシバリエーションを整備することで、輸送品目に合わせた最適な運び方を実現。トラックの輸送距離が大幅に短縮しCO2排出量を削減するとともに、ドライバーの運転時間も年間1万時間以上の削減に成功した。

 その他、各部門別の優良事業者賞受賞者は次のとおり。

 ◎実行部門(4件)=①フェリックス物流②山九③日本石油輸送④日本通運「幹線区間輸送で鉄道・海運の利用比率40%超を達成」。

 ◎改善部門(1件)=センコー「幹線区間輸送で鉄道・海運の利用比率40%超および前年度を1%以上上回る実績を達成」。

 ◎有効活用部門(8件)=①濃飛倉庫運輸②日本通運③佐川急便④ロジスティクス・ネットワーク⑤センコー⑥ランテック⑦日立物流⑧明治ロジテック、全国通運「モーダルシフトの実施により、効率的な輸送を実現」。

 ◎新規開拓部門(3件)=①山九、サンキュウ・トランスポート・関西②日陸③日産物流「新規モーダルシフトの実現とその継続」。

今週掲載トピック一覧

  • ☆ウォッチ(126) 『中国で新「加工貿易監督管理方式」の全面的推進』

  • ☆佐川急便がアクセラレータープログラム成果発表会、トレードワルツが最優秀賞に 
    ☆セイノーHDほか、山梨県小菅村でドローン活用の配送など本格的な運用開始
    ☆山九、CREなど物流施設開発会社との共同プロジェクト第一号案件となる16万5千平方メートルの倉庫を大阪市に建設へ
    ☆Mujinが日立物流のセンター内で知能ロボット稼働、運動靴対象に
    ☆運輸労連の秋闘妥結状況、大手は増額基調に
    ☆トナミ運輸が歳暮ギフトの販売、北陸3県の旬の味
    ☆セイノーHDほか、福井県敦賀市とドローン活用などスマート物流構築に向けた包括連携協定を締結
    ☆センコーGHDがダイヤクリーニングの全株式取得、生活支援事業拡大へ
    ☆岸田総理が新しい資本主義実現会議で自動配送等を地方から実装する方針示す
    ☆警察庁、19歳での大型免許取得に関する政令施行は来年5月
    ☆日通が東京都千代田区神田旧和泉町の新設名称「NXグループ・ビル」に
    ☆センコーの石塚選手がアマ全日本シングルプレーヤーズゴルフ選手権で優勝
    ☆センコーが印西第2ロジセンター開設、スポーツアパレル商品を扱う
    ☆物流各社の第2四半期決算

今週のユソー編集室

  • ▼現在英国で開催されている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、各国が温室効果ガス排出量の削減目標を打ち出している。
    ▼日本の当面の目標は、2030年度までに13年度比46%削減だ。従前の26%削減目標が強化されたことに伴い、例えばトラック輸送の効率化による省エネ量の目標は、47万キロリットルから425万キロリットルに大幅に拡大された。
    ▼先日行われた通運連盟のフォーラムでは、講演者がこうした環境対応を「うまく利用して」荷主とともに物流効率化を進めるよう促した。地球環境保全に向けて目標のさらなる強化も予想される中で、荷主と物流事業者の一層の連携強化が求められている。

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