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2021年11月8日付 2863号

カーボンニュートラルとSDGsをテーマに通運事業フォーラム開催 通運連盟

あいさつする渡邉会長

 全国通運連盟(渡邉健二会長)は4日、大阪市中央区のホテル日航大阪とオンラインの併用で、第3回通運事業フォーラムを開催。大阪市の会場には通運連盟会員、国土交通省、JR貨物関係者ら約100人が出席した。

 冒頭あいさつした渡邉会長は、カーボンニュートラルやSDGsの浸透など、企業経営を取り巻く社会環境が大きな変化を見せている中、鉄道貨物輸送についても温暖化対策やトラックドライバー不足対応の観点から、ニーズは高まってくると指摘。内航海運業界が2050年までのカーボンニュートラルを目指していることにも触れ「通運業界もJR貨物とともに、どういう形でカーボンニュートラルを達成していくのか、方向性を示す時に来ている」と強調した。

 また、顧客ニーズを捉えてモーダルシフトの推進と定着を図るために、コンテナのラウンドユースによる積載率向上や、バレット輸送の普及による集配作業の効率化が必要と語った上で「通運事業の生産性を向上させるために会員相互の連携が非常に重要であり、連携推進の場としてフォーラムを開催した。こうした場を通じて連携を深め、生産性向上を進めていきたい」と述べた。

フィジカルインターネット実現会議 スーパーマーケット等WGを設置 経産省・国交省

 経済産業省と国土交通省は2日、ウェブ会議形式で第2回フィジカルインターネット実現会議を開き、ITベンダー・EC事業者からの取り組み紹介や「フィジカルインターネットロードマップ」の縦軸項目(テーマ)の検討などを行うとともに、スーパーマーケット等ワーキンググループ(WG)設置を決定。WGは、今月以降非公開で3回程度開催し、年度内に取りまとめを行う。

 WGでは、消費財サプライチェーンでのフィジカルインターネット実現に向けた2030年までのアクションプラン策定を目的に設置され、学識経験者のほか、メーカーや卸、小売りなどの関係者が委員として参加。このほかオブザーバーとして、日本加工食品卸協会や農林水産省、国土交通省の担当者らが加わっている。

 「フィジカルインターネットロードマップ」の縦軸項目については①物流・商流データプラットフォーム②水平連携(標準化・共同化)③垂直統合(BtoBtoCのSCM)④物流拠点(自動化・機械化)⑤輸送機器(マルチモーダル・自動化・機械化)―とする事務局案が提示された。

 また、「フィジカルインターネット」のゴールイメージについては、「効率性(世界で最も効率的な物流システム)」「強靭性(災害等の不測の事態に対する俊敏な対応)」「良質な雇用の確保」「ユニバーサル・サービス化」が案として挙げられている。

 「効率性」については、リソースの最大限の活用による究極の物流効率化やカーボンニュートラル、消費地生産の拡大などを盛り込み、強靭性では生産拠点・輸送手段・経路・保管の多様な選択肢や企業間・地域間の密接な協力・連携などを例示している。

 これに対し委員からは、「フィジカルインターネットのプラットフォームに公共的なインフラとしての位置づけを持たせる必要がある」「デマンドチェーンの視点を加えるべき」「需要密度の異なる都市部と地方部で違うシナリオを描くべき」「産業基盤としてだけでなく、生活基盤の視点も加えたほうがいい」「地場産業の活性化による地域の独立性向上につなげる仕組みを意識することも必要」「PIの先に実現する社会のイメージを一般消費者に伝えることが重要」「今後20年程度の将来を見据えた視点も必要」「個別最適によるガラパゴス化など、これまでのIT化の失敗を繰り返さないよう考慮するべき」「国交省で検討を進めているパレットの標準化などについて、共通認識を持つ必要がある」「関係者間のパワーバランスが偏らないように考慮する必要がある」などの意見が出された。

 取り組み紹介では、サプライチェーン(SC)戦略に関するITベンダーcoupaの松田薫シニアバリューソリューションコンサルタントが、「継続的なSCデザインによる戦略意思決定の高度化」について説明。

 アスクルの宮澤典友執行役員が「バリューチェーン全体でアスクルが進めるEC物流のDX」について紹介した。

 次回の実現会議は、11月30日に開催の予定。

今週掲載トピック一覧

  • ☆SGHDの第2四半期末連結決算、エクスポランカ好調でロジ事業が大幅伸長
    ☆ヤマト運輸がコールセンター業務にテレワークを導入、セキュリティーを確保
    ☆三井倉庫HDがDX戦略策定、SCMデジタル情報の見える化を通じたビジネスモデルの変革へ
    ☆小田急不動産が中部エリア初となる愛知県一宮市の物流施設開発に着手
    ☆秡川国交省自動車局長が定例会見、軽油価格高騰分の荷主負担に理解求める考え示す
    ☆ウィングアーク1stが「IKZO Web」提供開始、DX支援するクラウドサービス
    ☆佐川急便、ALSOKの警備員が高額代引き荷物の配達をサポートする新たな運用開始
    ☆日通総研が9月短観を発表、国内向け出荷量は10~12月見通しで上昇する見込みと分析
    ☆全ト協・日貨協連、10月のWebKIT成約運賃指数は4ヵ月連続で前年同月比増
    ☆物流連が第2回物流標準化調査小委開催、物流拠点のパレット利用実態に係るアンケート調査結果を踏まえ検討すべき課題を把握
    ☆エコドライブ推進協議会、11月を「エコドライブ推進月間」としてシンポジウムや全国各地でのイベント展開実施
    ☆SBSリコーロジスティクスの厚木野球部が「キッズ野球アカデミー」開催、野球未経験の小学校低学年に基本動作と楽しさ伝える
    ☆国交省、SkyDriveが行った国内初の「空飛ぶクルマ」型式証明申請を受理
    ☆東ト協連が運賃動向調査、車両1台当たり輸送コスト「把握していない」2割に
    ☆物流各社の第2四半期決算

今週のユソー編集室

  • ▼原油価格が7年ぶりの高水準となり、トラック運送事業者の経営を直撃している。2日には、国土交通・経済産業両大臣名で、事業者団体に対して、取引単価は市価の動向等の要素を考慮した合理的な算定方式に基づき、下請け事業者と親事業者が十分に協議して決定することなどを求める文書が発出されている。
    ▼トラック運送事業に関しては、「燃料サーチャージ制度」がすでに認められており、荷主との協議の契機としても制度の導入が有効だ。導入には国交省への届け出が必要で、その前段階として燃料サーチャージの算出が必要となるが、国交省のホームページで公開されている算出シートなどを活用し導入を進めたい。

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