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2014年6月16日付 2523号

大阪市舞洲地区に複数企業向けの大型物流施設竣工  SGリアルティ

SGリアルティ舞洲の外観

 SGホールディングスグループで不動産の管理や開発事業などを手掛けるSGリアルティはこのほど、大阪市此花区に同社施設としては関西地区最大級となる「SGリアルティ舞洲」を竣工させ、10日に現地でメディア向け内覧会を行った。SGリアルティ舞洲は、大阪市此花区北港白津2―5―33に所在し、敷地面積は3万424平方メートル。建物は鉄骨造り6階建てで、延べ床面積は11万1734平方メートルとなっている。

 同社では初となるマルチテナント型(複数入居者向け)物流施設で、1、2階は佐川急便の中継センターとして運用。3階はアートバンラインの入居が決まっており、4階以上は佐川グローバルロジスティクスが一括賃借する予定となっている。1、2階の佐川急便利用部分では、トラック78台が着車できるバースを備え、2系統の仕分けラインにより1時間当たり1万7千個の荷物を処理する能力を持つ。

 佐川急便の中継センターとして活用することでリードタイム短縮などのメリットを見込むが、当面は大阪営業所のオーバーホール期間中の代替施設として運用し、オーバーホール終了後に中継拠点として本格運用する計画。3階から上のテナント各階にはランプウェイにより40フィートコンテナ車が直接乗り入れることができ、屋上には大型車40台、乗用車260台の駐車が可能となっている。

 また、BCP(災害時の事業継続計画)として非常用発電機や備蓄倉庫を設置。さらに、環境対策として375キロワットの発電能力を持つ太陽光発電システムを備え、得られた電力は全量電力会社に売電する。

 内覧会ではSGリアルティの野村真司社長が会見。野村社長は、同施設がコンビニエンスストアや一般客も利用できるレストランを備えることを紹介した上で、「地域の皆さんにも利用していただける安全・安心な空間を提供したい」と説明。今後の事業展開については、企業の物流効率化のニーズを読みながら、商業施設開発なども視野に入れる必要があるとの考えを示した。

接客応対コンテスト初の全国大会開催、優勝は青森主管支店・栗原さん  ヤマト運輸

山内社長(中央)と記念撮影する優勝・栗原さん(左)と準優勝・中澤さん(右)

 ヤマト運輸(山内雅喜社長)は10日、東京・大田区の羽田クロノゲートで、ヤマト運輸の営業所で荷物の受付や接客応対を行うゲストオペレーター(GOP)を対象とした、「第1回全国ゲストオペレーター接客対応コンテスト」を開催した。全国規模のコンテストは今回が初めて。ヤマト運輸10支社および沖縄ヤマト運輸での予選に参加した872人の中から代表14人が出場した。

 競技は1人当たり約20分で、「荷物を出すために営業所に来店したお客様との接客中に、別のお客様が荷物を引き取りに来店、新サービスの紹介や説明などを行う」といったシーンを設定し、模擬接客を行うもの。「心をこめた“ていねい”な応対を実践し、お客様に感動を届けよう」をスローガンに、各選手が日ごろの接客応対力を披露した。

 表彰式で総評を述べた山内社長は、「北海道から沖縄までのオールヤマトで開催できたということは意義があること。出場者それぞれがお客さまの要望に応えようとする姿勢で共通していた。これからも個々のエリアで模範となるような接客応対をしてほしい」と激励した。

 表彰状は、優勝の東北支社青森主管支店弘前城東センター・栗原なつ子さん、準優勝の東京支社北東京主管支店中野新井センター・中澤幸子さんの2人に贈られた。このほか、日本電信電話ユーザ協会が昨年に開催した全国電話応対コンクールに出場した、四国支社高知主管支店高知香南センターの松崎真奈美さんと九州支社福岡主管支店福岡コールセンターの篠原礼さんが、山内社長から表彰を受けた。

今週掲載トピック一覧

  • ☆特集・交通労連結成50周年
    ☆ウオッチ『中国物流市場の安全体系の構築』
    ☆四文字『国鉄における「貨物政策」』
    ☆道『ドルとオイルショックと車社会』(5)
    ☆日中『古都京都と奈良を訪問』(1)

  • ☆試験センター、臨時運行管理者試験の合格率は35.2%に
    ☆全ト協のWebKIT成約運賃指数、5月は7ポイントの増
    ☆カンダHDが第19回ダッシュ21中央発表会、最優秀賞に埼玉配送・川口サークル
    ☆レンタル収納スペース協議会が定時総会、中期計画の概要を承認
    ☆JR貨物・通運連盟、今年度の広報キャンペーン
    ☆千葉ト協が通常総会、西郷会長ら再任
    ☆日立物流、中国事業の強化加速
    ☆全国通運業連合会が全国大会、福田会長が「鉄道モーダルシフトへ絶好のタイミング」とあいさつ
    ☆カンダHD、ウェブソフト開発のプライムキャストと業務提携
    ☆日倉協が通常総会、新会長に安部住友倉庫社長
    ☆JIFFAが通常総会、中村会長を再任
    ☆高速3社、コーポレートカードの平日朝夕割引を7月1日から適用

今週のユソー編集室

  • ▼先月末、大阪で行方不明となっていた准看護師の女性が、東京のトランクルームで遺体となって発見された。大阪府警は逮捕状をとり、中国で身柄を拘束されている容疑者の引き渡しを求めているという。
    ▼それだけでも十分に恐ろしい話ではあるが、事件には宅配とトランクルームが利用されており、この点が報道などでも取り上げられている。物流事業者にとっては、二重に耳をふさぎたくなるような話だ。
    ▼物流サービスの利便性が向上し、一般消費者に身近になればなるほど、犯罪に利用しようとする人間もまた増える。利用者との信頼関係で成り立っているサービスの根幹を揺るがすもので、看過するわけにはいかない。
    ▼コンプライアンス遵守を掲げる企業の努力をあざ笑うかのように行われる、こうしたサービスの犯罪利用については、厳しく対処してもらいたい。同時に、物流企業側が犯罪の早期探知の役割を担えるのではないか、とも考えてしまう。

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