宅配便の再配達削減へサービス利用者にアンケート調査 国交省
国土交通省は4日、宅配便の再配達削減に向けた消費者アンケートを開始。実際に再配達となった宅配便利用者に、1回目の配達で受け取ることができなかった理由や「どのような方法であれば1回で確実に受け取ることができるか」などについて直接質問することで、再配達が発生している原因の実態把握を進めるとともに、利用者が求める対応策などを探ることで再配達削減の検討につなげる考えだ。
宅配便は、EC(電子商取引)の拡大に伴い取扱件数が増加する一方で、受取人の不在による再配達が増加しており、労働力不足に悩む物流事業者にとって再配達の削減は大きな課題となっている。こうした状況を踏まえ国交省では、6月に「宅配の再配達削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会」を設置し、再配達削減に向けた要因分析や対応の方向性について検討を行う体制を整えた。
今回実施に踏み切ったアンケート調査は、こうした検討の一環として行うもので、大手宅配便事業者を中心に複数の事業者のサービスで再配達となった利用者に3千件のアンケート用紙を配布し、郵送またはウェブで回答を求める。質問内容は、住んでいる地域や年代、時間指定のほか①1回目で受け取れなかった理由②確実に受け取ることができると思う方法③受け取り時にポイントが付与されるなどのメリットがある場合に1回での受け取る可能性があるか―など11項目。また、ポイントについては、「何円相当以上のポイントであれば1回で受け取ろうと思いますか」との質問を設け、具体的な数字の記入を求めている。なお、再配達で調査用紙を受け取った利用者以外でも、ウェブページから回答することが可能。
回答の受付期間は21日までで、結果は今月下旬に開催予定の第2回検討会に報告し、検討の材料とする。