インタビュー 日本通運㈱代表取締役社長 齋藤 充
ワンストップ営業さらに強化 陸海空の人的融合進め売上高を拡大へ

5月1日付で就任した齋藤充日本通運社長。中期経営計画「日通グループ経営計画2018―新・世界日通。―」の達成に向けて、売上高拡大にこだわる姿勢を強調する。その実現には陸海空の人的融合を推進し「ワンストップ営業」を強化していくことが必要だと語る。財務・国際経験を持つ齋藤社長に経営戦略等について聞いた。聞き手 本紙編集委員・牧野雄一郎
―就任されての抱負を。
5月1日に就任し、実質的には大型連休が明けてからのスタートでした。全国支店長会議や全国安全衛生大会といった社内のイベントをこなしながらお客さまのごあいさつ回りをしている最中です。あらためて、当社のお客さまの幅広さに驚いていますし、同時に、トップ営業の大切さも感じています。
―「ヤマトショック」等、物流の危機が報道される中、顧客の反応は。
人手不足問題は必ず話題に上ります。
いわゆるヤマトショックの影響で世間の耳目を集め、非常にタイムリーな話題ですから。そして、次に労働力をどう確保するかを尋ねられ、女性・外国人・高齢者、そしてAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)等最新テクノロジーの活用で対応していく考えをご説明する流れですね。
―物流への理解が広がっている。
一気に広まった感はありますね。宅配便を中心としたラストワンマイル、物流業界の人手不足の問題を一般の方にも知っていただくこととなりました。
一方で、当社の多くのお客さまはプロのビジネスパーソンですから、以前からあった話であることはご理解いただいています。
―運賃・料金交渉の進捗は。
一部報道でニュアンスが違う伝え方もあったものですから、あらためてお話させていただきますと、全てのお客さまに一律何%の値上げを要請する、ということは全く考えておりません。
お客さまごとの契約・作業条件、これまでの交渉経緯などを踏まえ、丁寧に対応していく考えです。
運賃の見直しではなく、業務量や業務範囲の拡大ということもあり得えると思います。ただし、手待ち時間など、契約書に記載されずに無償サービスとなっている部分に対しては、状況を丁寧に説明し、ご理解をいただきながら、適正な運賃料金を収受していきたいと思います。
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