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2023年10月16日付 2952号

「2024年問題への挑戦」掲げ第28回全国事業者大会 札幌市で1250人が参集 全ト協 

事業者大会の模様

 全日本トラック協会は4日、札幌市の札幌パークホテルで第28回全国トラック運送事業者全国大会を開き、「アップデートで進化『2024年問題への挑戦』」と題するシンポジウムなどを通じて、新たな改善基準告示の適用まで半年を切ったトラック運送業界に求められる対応策などについて考えるとともに、トラックGメンとの連携による適正取引阻害荷主の排除などを盛り込んだ大会決議を採択した。

 主催者あいさつで坂本克己会長は、9月末に岸田文雄総理大臣が浅井隆副会長の会社を訪れ、トラック運送事業の視察やドライバーとの「車座」を行ったことを報告した上で、現在国土交通省では標準的な運賃や標準運送約款の見直しに向けた検討が進められていることなどを説明。

 また、標準的な運賃・荷主対策深度化の議員立法による延長や、トラックGメンによる不適正取引荷主への対応強化など、トラック運送業界に追い風が吹いているとの認識を示し、「今こそ蛮勇をふるい、荷主に体当たりして上に向かうという決意を固める大会にしてほしい」と、参加した1250人の会員を鼓舞した。
 
記事全文は電子版から。

物流革新緊急パッケージの目標 「大きな施策がないと達成は困難」 犬飼JR貨物社長

 JR貨物の犬飼新社長は12日、東京都渋谷区の同本社で行われた定例会見に出席し、物流革新緊急パッケージに盛り込まれた、鉄道・船舶モーダルシフトの輸送量・輸送分担率を今後10年程度で倍増させる目標について「何か大きな施策がなければ達成は難しい」との認識を示した。

 犬飼社長は目標について、輸送能力向上に向けた要員・施設・設備・ダイヤに加え、在来線の災害対応力強化などのBCP対策、鉄道利用運送事業者の集配能力など、あらゆる点で対応が必要になることを指摘した。

記事全文は電子版から。

今週掲載トピック一覧

  • ☆特集-全国トラックドライバー・コンテスト

  • ☆日本通運が水素燃料電池トラックを初導入、今年末までに20台の導入を予定
    ☆トナミHD、ロジスティクス提案力強化で奈良と静岡の物流会社2社を完全子会社化
    ☆物流革新に関する関係閣僚会議が「物流革新緊急パッケージ」を策定、緊急的に取り組む政策メニューを提示
    ☆運輸労連が第53回運輸問題研究集会、4年ぶりの通常開催で約300人の組合員が参加
    ☆NX労連が第24回定期大会、成田会長「継続した賃金引き上げが必要」と強調
    ☆国交省、11~12月をトラックGメン活動の「集中監視月間」に設定
    ☆ヤマト運輸、京都府八幡市の「八幡営業所」をエネルギーマネジメントのモデル店として本格稼働
    ☆日本郵政と日本郵便、DX推進策の一環としてグループプラットフォームアプリ「郵便局アプリ」の提供始める
    ☆NTTロジスコ、千葉県八千代市に化粧品物流拠点の新物流センターを開設
    ☆JR貨物・通運連盟・鉄貨協が「しっかり積んで、優しく運ぼう」をテーマに鉄道コンテナ輸送の品質向上キャンペーンを展開
    ☆セイノーHDがモンゴルでドローン活用による血液輸送の実証実験を計画、新スマート物流「SkyHub」の初海外展開事例に
    ☆日本郵便とヤマト運輸が「クロネコゆうパケット」の取り扱い開始、2024年度末目途に全国展開へ
    ☆丸運が「グループセーフティドライバーコンテスト」開催、総合部門表彰に羽田京浜物流センターの石川選手
    ☆NX南アジア・オセアニア、マレーシア鉄道を利用した専用列車による鉄道貨物輸送のトライアル実施
    ☆NX総研の23年度経済と貨物輸送の見通し、JR全体では4年ぶりにプラスに反転と予想
    ☆日冷倉協が設立50周年記念祝賀会、浜田会長「冷蔵倉庫とコールドチェーンの改善にまい進」と表明
    ☆建交労首都圏の「トラックの日」行動、ドライバーへの労働条件に関する聞き取り調査などを実施
    ☆第8回「送料無料」表示の見直しに関する意見交換会、説明者としてヤマト運輸と佐川急便の担当者が出席

今週のユソー編集室

  • ▼政府が今年6月発表した政策パッケージに基づき、警察庁は現在、高速道路での大型トラックの速度制限引き上げに向けて、有識者検討会で検討を進めている。
    ▼すでに2回の会合が開かれているが、メーカーは時速90キロメートルを超える引き上げについて、設計などの観点から安全性を保証できないとしており、運送事業者からは「2024年問題の根本的解決につながらない」といった声が寄せられているという。
    ▼全ての関係者が指摘するとおり、最も重要なことは『安全最優先』だ。ドライバーの負担がむしろ増加するという指摘も相次ぐ中、引き上げの結論ありきではなく、慎重な対応こそが求められている。

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